僕は、ハリーたちがニコラス・フラメルについて情報を集めているのを知っていた。

 僕の持っている本の中にも彼のことが詳しく載っているけれどそれを貸す気にはならなかった。

 …僕は星見の端くれだからね。

 彼らが自分たちの運命を自らの手で変えるのはいい。でも、僕が手を出して変えさせてはいけない…そんな気がした。



 でも、やきもきしていた。

 ニコラス・フラメル…といえば有名な錬金術師、賢者の石の所有者じゃないか。

 僕もも知っている有名な人。


 彼に関する資料はたくさんあるのに、どうして彼らが見つけられないのか、それが不思議だった。





















































 だから、チョコレートをハリーに送った。

 蛙チョコをいくつか買って、魔法で中をのぞいてみた。

 この中のカードには彼らの手助けになるカードがきっとあるはずだ。


 …ダンブルドアのカード。

 有名な。


 中を確認した僕は、ふくろうを借りてきて、ハリーにそっとそのチョコを送った。




















































 クディッチの試合だった。

 相変わらず観客席は大盛り上がりだった。

 前回のグリフィンドール対スリザリンよりも盛り上がっていて、ダンブルドアまでが観客席に見に来ていた。



 「…何が楽しいのか、僕にはよくわからないな。


 の隣に座っているがそういった。


 「うん。僕もよくわからないかも。…競技をしている人たちはすごいと思うけどね。」


 も苦笑していた。

 俺はクディッチなんて興味なかったし、この体では立ち上がらなければ何が起きているのかわからないから、ひざの上に乗っかって大きなあくびをした。



 なんとなく横を見たら、マルフォイとロンが取っ組み合いのけんかをしていた。

 その横で、マルフォイの取り巻きたちとネビルが取っ組み合いのけんかをしていた。

 ハーマイオニーは指をくわえて試合を見つめていた。



 ……マルフォイとロンは…なんか、ローブが汚くなるほどごろごろしてるなぁ…

 気持ちいいのかなぁ…

 ごろごろするなら天気がいい日の中庭に限るんだけどなぁ……


 「…このやろっ!!」


 「イタッ……何をするんだ、貧乏なウィーズリーが!!」


 「うるさい!」


 殴り合いの音が聞こえてきた。












 ぼかんっ!

















 …痛そうな音だった。


 あ……マルフォイの顔に青あざができてるよ…

 ん〜…お坊ちゃまなだけにけんかには弱かったか、マルフォイ。










 「ロン!ロン!どこ行ったの?試合終了よ!ハリーが勝った!私たちの勝ちよ!グリフィンドールが首位に立ったわ!!」


 耳を劈くようなハーマイオニーのきせ……いや、狂喜の声。

 あの大人なハーマイオニーがいすの上で飛び跳ねてる…

 そんなに飛び跳ねると、スカートの中が見える……




 でも、ロンはいまだにマルフォイと取っ組み合いを続けていた。




 「…ねぇ、ロン。ハリーが勝って試合終了したけど…見ないの?



 冷たい友達だね…友人ががんばったって言うのにさ……


 がつぶやくのが聞こえて…

 すくっと立ち上がったロンの顔はすごく青白かった。マルフォイよりも。


 …ってたまに厳しいこというな……

































 「…、僕は帰るよ。うるさくて本を読むことに集中ができない…」



 は不満げな表情で観客席を後にした。

 も途中まで一緒に行った。



 「…あ、ハリーだ。」


 箒置き場を通りかかったとき、ハリーの姿が見えた。

 は俺たちがハリーと話すことに不満を持っていたけれど、止めたわけじゃなかった。

 だから、は、ハリーに挨拶してくるって言ってと分かれた。







 「…ハリー、おめでと。」



 のニコニコした笑顔に、ハリーのまだ夢見心地な表情がぱっと明るくなった。


 「ありがと、。僕やったんだよ!スネイプに目にもの見せてやった!」


 興奮するハリーに、はもう一度おめでとう、といった。

 ハリーは興奮しすぎて、を抱きしめて、俺の鬣をぐちゃぐちゃに絡まるまで撫で回してくれた。

 ……後で、梳くのが大変なんだよ……ああ…俺の鬣



 「…スネイプ教授といえば……」


 「あ、スネイプだ!」



 窓から見えた黒い人。

 ひょこひょこ足を引きずって、禁じられた森に足早に歩いていく。




 ………………


 なんか、やばい雰囲気。


 ハリーがスネイプを目撃した。



 「…、見に行こう。スネイプは賢者の石を狙って……」


 ハリーがニンバス2000に飛び乗った。

 はちょっと考えてから俺に飛び乗って、俺の耳元で、ハリーについていくようにお願いした。


 いいよ。の頼みなら。


 俺は地を強くけって、空に舞い上がった。









 ハリーが驚いていた。


 「…って…」


 「ん?」


 「あ、いや。てっきりその辺にある誰かの箒を使うんだと思ってたからさ。まさかと一緒に来るとは思わなかった。」


 ハリー…黒い微笑が見え隠れしてるぞ。


 「ああ。その辺にある、妙に手入れの行き届いていない箒でもよかったんだけどね、ハリーの箒のスピードに追いつくならのほうがいいかな…って思ってさ。」


 黒い笑顔だ……



 俺たちはそっと城の上まで滑走して、スネイプのあとをつけた。




















































 見失った…と、思って木の上に降りたとき、こそこそと話し声が聞こえた。

 そっと木に登って枝の間から下の様子を伺った。


 スネイプだ。


 今日はクィレルもいる。


 ……何か悪いことがある。

 きっと、スネイプはクィレルから賢者の石について聞き出そうとしてるんだ!


 …僕は、耳をそばだてて二人の会話を聞いた。




































































〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 クディッチ二度目w
 そして意味深な二人の会話w
 うちのハリーは黒い!(爆)はもともとスリザリンだしww

 原作に沿ってるけど、なんか、急テンポで進んでるきがするなぁ……








































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